ミュージカル「コンチェルト」
ミュージカル「コンチェルト」
作品内容

ミュージカル学校を卒業して2年。かつての同級生が薄暗い倉庫に集まってきた。つよしは何かを始めたかった。メグはつよしを信じていた。ソラはスターになりたかった。じゅんは舞台をあきらめていた。マリアは危ない生活を送っていた。キミコとたかしは恋愛を親に反対されていた。マキはドーナツが手放せなかった。ロミは車椅子に乗っていた。9人は倉庫のなかでミュージカルをつくり始めた。お金はなかった。あてに出来る人も誰もいなかった。自分たちで台本を書き、音楽をつくり、ミュージカル製作のすべてをやるしかなかった。それでも、自分たちのミュージカルをつくりたかった!

9人の登場人物が響き合う、おかしくて、せつなくて、あたたかい協奏曲(コンチェルト)。「ひめゆり」「ルルドの奇跡」などのオリジナル・ミュージカルを創作した山口琇也とハマナカトオルコンビが描いた、青春ミュージカルです。

ミュージカル「コンチェルト」
キャスト表
ミュージカル「コンチェルト」
脚本
ミュージカル「コンチェルト」
楽譜
作家より
夢を持ち、何もないところに集まろう!
脚本・作詞 ハマナカトオル

ミュージカル「コンチェルト」は、夢を実現させるプロセスを描いた作品です。誰かが夢を持つ。実現させようと歩き出す。しかし、最初からうまく行くわけはない。夢は現実の壁にぶつかって、すぐに頓挫する。しかしその挫折を経験して夢は現実に一歩近づき、心の中で成長する。それを繰り返し、やがて時が満ちて生まれるタイミングになった時に夢は叶うと、私はこれまでの人生経験から思っています。今叶えたいと思っている夢が現実になるのに、どれだけ時間がかかるかは分かりません。しかし、夢を捨てなければいいのです。時が満ちるタイミングまで、一歩一歩、あきらめずに歩いて行くことです。夢は叶えぬうちは、その人のからだの中にとどまって、その人を苦しめます。だから、叶えるために歩き出さなければならない。たとえ挫折が待っていると分かっていても。

夢を共有する人が何人か集まれば、たとえ倉庫の中でも素晴らしいものが生まれます。世界的コンピューター企業のアップル社も、最初はガレージの中からスタートしたそうです。新しいものは、いつも予期せぬところから生まれます。誰にも期待されなくても、一歩を踏み出しましょう。ゼロからのスタート。それが若者のとるべき道です。うまくいかなくても歩き続けるのです。その勇気を祝福したかったので、この作品を書きました。「若者よ、夢を持ち、何もないところに集まろう!」

ミュージカル「コンチェルト」
作曲家プロフィール
山口琇也(作曲・編曲・音楽監督)

桐朋学園大学音楽学部卒業後、オペラ、ミュージカルの舞台に数多く出演。

また、スタジオプレイヤー(ベース、キーボード、ヴォーカル)、コンサートのバックミュージシャン、アレンジャー、指揮等々の経験を積んだ後、スタッフ活動に加わり、ミュージカルの分野では「ミス・サイゴン」「レ・ミゼラブル」「回転木馬」「42nd ストリート」「ラ・マンチャの男」「ベガーズ・オペラ」「ブラッド・ブラザーズ」「GOLD~カミーユとロダン~」「ダディ・ロング・レッグズ」等の音楽監督、並びにヴォーカルトレーナーを務め、コンサート、リサイタルの構成・プロデュースなども数多く手がけている。

また、タレント、歌手の方々のヴォーカル指導にも力を注ぎ、あらゆるジャンルに対応出来る声作りを目指している。 「ひめゆり」「アイ・ハヴ・ア・ドリーム」「ルルドの奇跡」「赤毛のアン」「ママ・ラヴズ・マンボ」「スウィング・ボーイズ」など、オリジナル・ミュージカルの作曲・編曲家としても数多くの作品に参加し、「山彦ものがたり」では文化庁主催海外公演(中国・ベトナム・韓国)を行い、英語台本でのニューヨーク公演は反響を呼んだ。

「ミュージカル座」の作曲・音楽監督として、オリジナル・ミュージカルの新作発表を目標に創作活動を続けている。その他、NHKをはじめ多くのTV番組の音楽スタッフとして活動するかたわら、若い才能の育成にも力を注いでいる。

2006年には舞台の音楽活動に対し菊田一夫賞(特別賞)、2007年には読売演劇大賞優秀スタッフ賞、2010年には日本演劇興行協会賞を授与された。ミュージックオフィスALBION代表。

ミュージカル「コンチェルト」
作品ビジュアル
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ミュージカル「舞台に立ちたい」
舞台写真
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