ミュージカル「おでかけ姫」
ミュージカル「おでかけ姫」
作品内容

ミュージカル作家コンビとして、ミュージカル「何処へ行く」、ミュージカル「マザー・テレサ 愛のうた」を発表したハマナカトオルとtakコンビが創作したプリンセス・ストーリー。夢の世界の王国を舞台に、 お姫様が大活躍する波瀾万丈のアドベンチャー。そしてラヴ・ロマンス。大企業の御曹司との結婚を週刊誌にすっぱ抜かれたテレビ局の人気女子アナ丸岡久理子は、夢の中でお姫様=マル王女になって、ひそかにお城を抜け出し、 結婚相手の王子様に会いに出かけて行くのでしたが・・・。現実と夢の世界で繰り広げられる、素敵な恋の物語。

ミュージカル「おでかけ姫」
キャスト表
ミュージカル「おでかけ姫」
脚本
ミュージカル「おでかけ姫」
楽譜
作家より
プリンセス・ストーリー、つくりました。
脚本・作詞 ハマナカトオル

私がこれまでに書いたミュージカルのヒロインたちは、「ひめゆり」キミ、「アイ・ハヴ・ア・ドリーム」ジャネット、「ルルドの奇跡」ベルナデットなど、真面目でひたむきなヒロインが多く、衣裳も地味で、だいたい貧乏(笑)。 きらきらした明るいプリンセス・タイプのヒロインは、あまりいませんでした。もちろん以前から、伊東えりさんがヒロインのベルを吹き替えた「美女と野獣」、土居裕子さんが主役のポカホンタスを吹き替えた「ポカホンタス」、 小此木まりさんが主役ラプンツェルの歌を吹き替えた「塔の上のラプンツェル」、神田沙也加さんが主役のアナを吹き替えた「アナと雪の女王」など、知り合いのミュージカル女優がプリンセスの声を演じているディズニー・アニメは見ていましたし 、人気がある理由も分かっていました。もし、自分がプリンセス・ストーリーを創るなら、どんな作品だろうという思考実験は、ずいぶん昔から行っていました。もちろんいつものように、作品の構想は頭の中で二転三転しましたが、 次第にヒロインが“おでかけ”する、映画「ローマの休日」や「或る夜の出来事」のような、明るいコメディのかたちを想像するようになりました。

初演の前年までに、作品の設計図となる構成を書き終えたのですが、楽しい作品になるだろうとは思いつつも、演劇作品の新作発表としては重要な何かが足りないという思いにとらわれ、しばらくの間、作業をストップしました。 単なるプリンセス・ストーリーだけだと、楽しいけれどリアリティのない夢物語で終わってしまうことが、つまらないと感じ始めたのです。観た人が誰でも共感する普遍的なテーマが必要だと考え、それが何かをさがしました。私の目に留まったのは、 最近の日本で、結婚する人が減っているというニュースでした。ラストシーンで結婚してハッピーエンドで終わるのがプリンセス・ストーリーの王道ですから、昔より結婚が難しくなった今の日本の独身女性と家族の心情をテーマにして、 ディズニー風プリンセス・ストーリーに写し込みたいと思うようになりました。そしてもう一つ、作品にリアリティを与えるため取り入れたいと思ったのは、近頃話題の“週刊誌”によるスクープの数々です。「ローマの休日」も「或る夜の出来事」も、 スクープを狙ってプリンセスを追いかける新聞記者が恋のお相手でした。この定番のドラマ構造を今の日本に置き換えてみようと決めたところで、この作品を書く準備が整いました。結果的に現実世界と夢の世界の二重構造になりました。私が、 「夢でした」という物語を書くのは、これが初めてのことです。ですが私は若い頃から、寝ている間に見る夢を大切なものと思い、ユングやフロイトの夢分析にも興味を持ってきました。 フィクションの中にリアリティを持たせることを課題とする舞台の世界にいますので、舞台で繰り広げられる世界と同じように、夢の世界が語りかけてくる啓示や共時性に、意味を感じてきたのです。

作曲のtakさんとは、「何処へ行く」「マザー・テレサ 愛のうた」に続く、3作目のミュージカル創作となりました。重厚なオペラ的前2作とはタイプの違う、明るいショー的な作品が出来上がりました。 ハリウッド映画音楽のような奥行きのある絵を感じさせるtakさんの音楽が、こうしたファンタジーに合っていることは分かっていましたので、特性を理解したうえで楽しく創作出来ました。

ミュージカル「おでかけ姫」
作曲家プロフィール
tak(作曲・編曲)

奈良県出身。作曲・編曲家。2001年ヤマハ音楽院・ベース科を卒業。2005年にアメリカ・ロサンジェルスにて音楽勉強をしながらメジャー・アーティストのサポートベーシストとして活動。 日本に帰国後、作曲・編曲家として活動を始める。現在、舞台・テレビドラマ・ゲーム・webCM・ダンスショウケース、ファッションショー、バンドライブなど、1つのジャンルにこだわらず様々なエンターテイメントに作曲として関わる。 2011年から、様々なジャンルの音楽製作を行うために、音楽製作チーム「SounDive Orch.」を立ち上げ活動中。主な作品として「メイちゃんの執事」(宝塚歌劇 星組)「魔笛」(天野喜孝×IPPEI)「殿といっしょ」(原作:大羽快) 「BASARA」(原作:田村由美)「5jive」(D’OAM)「逆境ナイン」(原作:島本和彦)「忍者じゃじゃ丸君」(原作:大羽快)「魔界転生」(原作:山田風太郎)「戦国無双」「金色のコルダ」「NARUTO-ナルト-」「ヘタリア」等。 ミュージカル座のハマナカトオルとコンビを組んで、ミュージカル「何処へ行く」「マザー・テレサ 愛のうた」「おでかけ姫」と、3作品のオリジナル・ミュージカルの作曲を手がけ、好評を博している。

ミュージカル「おでかけ姫」
作品ビジュアル
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ミュージカル「おでかけ姫」
舞台写真
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ミュージカル「おでかけ姫」
動画
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