ミュージカル「月に歌えば」
ミュージカル「月に歌えば」
作品内容

小劇場で上演出来る『コンセプト・ミュージカル』を目指して執筆した作品。作品のコンセプトは『月』・・・かぐや姫、狼男からアポロ宇宙飛行士まで、『月』にちなんださまざまな登場人物が、月を見上げて、月の光の下で、あるいは月の上で繰り広げる楽しいミュージカルです。 舞台の真ん中でピアノを演奏する二人のミュージシャン(初演・再演では作曲家の守屋由貴と藤倉 梓)が、バック・ミュージシャンならぬリード・ミュージシャンとして、歌も歌いセリフもしゃべり、演奏に舞台の進行にとミュージカルをリードするお洒落なスタイルのミュージカル。 多彩な才能に溢れるミュージカル俳優だからこそ出来ることを詰め込んだ舞台です。守屋由貴のミュージカル座での作曲家デビュー作。

ミュージカル「月に歌えば」
キャスト表
ミュージカル「月に歌えば」
脚本
ミュージカル「月に歌えば」
楽譜
作家より
「あたたかな月の光のように」
脚本・作詞 ハマナカトオル

『月』をテーマにしたコンセプト・ミュージカルを私が書いてみたいと思ったのは、月に関係した一つのアイデアがあったからです。それは、科学が発達し、月を知り尽くすにつれ、月に対する情緒溢れるロマンを徐々に失って来た人間の歴史と、若い恋愛時代から、 お互いに知り尽くし、徐々にロマンティックな恋心を失っていく一組の男女の姿を重ねてみたいというアイデアでした。そこで、ロマンを失った熟年夫婦の役を脚本の中心に置くことにしました。ロマンを失ったあとに、あたたかな月の光のように輝くものについて書きたいと思っていたのです。 脚本の芯は、そこ一点のみで、あとは出来るだけ楽しい月に関するエピソードを、ラストシーンに集約させて行きたいと思っていました。

ピアノを演奏する二人のミュージシャンが舞台の中心にいて、歌を歌ったりセリフをしゃべったり、司会進行のようなことをやるスタイルは、ミュージシャンが、ピアノが弾けるミュージカル俳優だったから実現しました。 ミュージシャンがステージの目立たないところにいて演奏だけを担当する、いわゆる『バック・ミュージシャン』的な発想を、この小劇場ミュージカルではひっくり返したかったのです。観劇された皆様は、なんて多彩な才能を持った人たちなんだ、と思われたでしょう。 ブロードウェイ・ミュージカルでは、ジョン・ドイル演出の「カンパニー」「スウィニー・トッド」など、俳優が楽器演奏者を兼ねる舞台が作られていますが、日本のミュージカル俳優の実力も、今は相当高くなったのだなあと、思っていただける舞台だったと自負しています。

小劇場作品ならではの手作り感満載の舞台は、創っていても楽しいものです。ミュージカルが、キャストもお客様も、誰もが楽しめる、身近なものになってほしいという気持ちで創っています。

皆様が夜空の月を見上げた時に、ふとこのミュージカルを思い出してくれるような、そんな作品になってくれたら嬉しいですね。

ミュージカル「月に歌えば」
作曲家プロフィール
守屋由貴(作曲・編曲)

大阪府出身。奈良教育大学 教育学部 音楽文化専修 声楽専攻卒業。大学にて、声楽・ピアノの他に、作曲・音楽教育・音楽療法を幅広く学ぶ。卒業後上京し、東宝ミュージカルアカデミーに4期生として在籍。 現在は、ミュージカル・ストレートプレイ問わず、舞台・ライヴ出演の他、ピアニスト・演出助手・作編曲家として活動。主な出演作に、「寝屋のはちかづき」はつせ役主演、「ひめゆり」はる役、「何処へ行く」エウニケ役、「二十四の瞳」片桐コトエ役、「蝶々さん」など。 ピアニストとしては、音楽劇「ウレシパモシリ」を初演から担当、他ミュージカル俳優のライヴサポートを多数行い、作編曲家としても、多方面へのオリジナル楽曲の提供や楽曲アレンジを積極的に行っている。近年は演出助手としての活動も多く「bare」「FACTORY GIRLS」 「JERSEY BOYS in CONCERT」「Flashdance THE MUSICAL」「アルジャーノンに花束を」「プラトーノフ」等に参加。ミュージカル座では、「何処へ行く」「マザー・テレサ 愛のうた」「おでかけ姫」「結婚行進曲」「タイムトラベラー」にて出演・音楽監督助手を務め、 2016年12月、ハマナカトオルとコンビを組んで「月に歌えば」で作曲・音楽監督デビュー。2018年8月に「二人でミュージカル」、2019年12月に「クリスマスに歌えば」を発表。

ミュージカル「月に歌えば」
作品ビジュアル
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ミュージカル「月に歌えば」
舞台写真
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